らくてん会

らくてん会は西成寄席のお世話とアマチュア落語・演芸のサークルです。

活動

◇出演7回「センター寄席」               (平成31年1月26日)

  • と き   平成31年1月26日(土) 午後1時30分開演
  • ところ  東住吉区老人福祉センター
  • 番 組  「時うどん」唐亭一寸風/「持参金」一山亭南坊/ 「ふぐ鍋」天満家哲ちり/ 「饅頭こわい」らくてん亭水車いつもながら反応の良いお客様に乗せられて、演者も皆気持ちよく演らせていただきました。
      館長さんから、当寄席の名称「東住吉区老人福祉センター寄席(略してセンター寄席)」を次回以降は「らくてん東住吉(とんずみ)寄席」としてよいかとの打診がありました。西成区老人福祉センターの「らくてん寄席」、西区老人福祉センターの「らくてん西寄席」に続いて当会の名を冠した3番目の落語会となるわけで、もちろん当方は光栄なこととして快諾いたしました。一層張り切って演じます。>

◇口上(第91回「西成寄席」)

 お運びありがとうございます。

 今年は、6月の大阪北部地震に始まり、7月豪雨、台風、北海道地震と、矢継ぎ早の天災つづきで、台風21号では私の住んでおります住之江区南港では大きな木が倒れたり自動車がひっくり返ったりしました。私の家の方はと申しますと、ベランダの仕切りのボードが3軒続きで飛んで行ってしまいまして、団地は立体の長屋であるということを発見いたしました。皆様のところは如何でしたでしょうか。

 さて、先日、天王寺駅のところにあるミオ・プラザ館という建物。60才以上の方なら「ステーションビル」と言った方がとおりがいいのではないでしょうか。
 そこの一階にある喫茶店に入ったときのことでございます。
 天王寺駅の改札口で人と待ち合わせをしておりまして、思わん早く着きましたので、少し蒸し暑い陽気でしたので、冷たいものでもと、時間つぶしを兼ねて入ることにいたしました。
 広いお店で、「お好きなお席にどうぞ」と声がかかります。
 入口に近い二人掛けの席にすわると、いかにも学生アルバイト風の男性が、紙のおしぼりと水の入ったコップをぎこちない手つきでテーブルに置き、「ええっと、ご注文はお決まりですか?」と聞かれたので、「アイスコーヒーをお願いします」と返事をすると、帰ってきた言葉は「おひとつですか?」というものでした。

 ( 「逆・時うどん=注」やがな・・・)

 「はい。アイスコーヒーをひとつ。お願いします」
 このときの違和感、不安感(ほんまに誰かよこに…居てる?)は、初めての経験でした。

(注)上方落語の「時うどん」。二人の男が屋台のうどん屋で一杯のうどんを食べる(悲話ではありません)。一方の男がうどん屋と応対をして一文ごまかしたのを見て、もう一方の男が翌日マネをして失敗するという話ですが、男が全て前日と同じようにやろうと思い、自分一人しかいないのに、昨日同様二人で店に居る態(てい)でやり取りし、屋台の亭主に気持ち悪がられます。江戸落語の「時そば」は、最初からお客は一人です。今思うと、喫茶店で「引っ張りなっ」をやれなかったのが悔やまれます。                                                       (山)

◇第32回「町家寄席」                  (平成30年12月2日)

出演第32回

・と き   平成30年12月2日(日) 午後2時開演

・ところ     大阪くらしの今昔館(大阪市立住まいのミュージアム)

・入場料  館への入場に観覧料600円が必要(65歳以上無料)

・番 組  唐亭一寸風「上燗屋」/ らくてん亭水車「ちりとてちん」/
猪名川亭絹馬「世帯念仏」/ 柱 祭蝶「抜け雀」

<12月のはじめの日曜日とは思えない暖かいこの日、第32回目の出演となりました。館内はもう外国からのお客様が大半を占める大盛況の中、殆ど日本人ばかりの当会場にも、ちょこちょこよと横から外国人の方が覗きに来られすぐに出ていかれるというのがこの寄席の特徴です。
  今回は、猪名川亭絹馬さんが初の出演。出囃子の太鼓も手伝っていただいて助かりました。社会人落語の演じ手としてはたぶん若い方。元気いっぱいの「世帯念仏」でした。続くトリの祭蝶さんの「抜け雀」、衒いなく普通に演じられてまことに面白い。いつも感服する自然で巧みな話芸にお客様も満足の態。後の打ち上げでも、強いアピールが感じられ狙って面白い〇〇さんとの対比でひとしきり盛り上がりました。>
       

◇第91回「西成寄席」                 (平成30年11月30日)

  •  と き   平成30年11月30日(金) 午後6時30分開演 (45分前開場)
  • ところ   西成区民センター 2階会議室 (大阪市西成区岸里1-1-50)
  • 入場料           1,300円(65歳以上・身体障がい者手帳等をお持ちの方は800円)
  • 番 組
    「狸さい」    月亭遊真
    「禁酒関所」   露の眞
    「抜け雀」    桂 春若
    <仲入り>
    「蔵丁稚」     桂 歌之助
    「笠碁」      笑福亭生喬

    <開場30分前から受付前に行列ができるのが恒例になった当寄席。今回も大勢のお客様にお越しいただきました。
      いつものごとく軽妙洒脱な春若師匠の「抜け雀」のあとは、歌之助師匠の「蔵丁稚」と生喬師匠の「笠碁」が、いずれも熱演でかつ絶妙なとりあわせで並びました。歌之助師のは、終始にこやかな、口からばかりでなく身振り手振りからも蔵の中で独り芝居する丁稚の楽しさが強い放射線となって観る側にストレートに映るよう。片や生喬師のは、重低音が迫力満点でしかも繊細な高音まで綺麗に出る高品質大型スピーカーのよう。喧嘩別れして再戦を望む囲碁好きどおしの揺れ動く心理が上方らしい雨降りでも賑やかな雰囲気の中で表現されていました。
      後の打ち上げも、盛り上がって定刻を大きく過ぎた、晩秋のまことに熱い一夜となりました。>

◇第10回「てんのじ村寄席・寿恵広ガロ落語会」  (平成30年11月25日)

◇と き  平成30年11月25日(日) 午後2時開演 (午後1時30分開場)

◇ところ    山王福祉会館 (大阪市西成区山王2丁目13番)    

◇入場料  無料

◇番 組       唐亭一寸風「つる」/ 星笑亭直助「向う付け」/ 柱祭蝶「二番煎じ」/ (中入り)/
一山亭南坊「子ほめ」/ 七福亭茶錦「一文笛」

<11月25日の日曜日、大阪のディープサウス、かつての芸人村ゆかりの地で第10回の「てんのじ村寄席・寿恵広ガロ落語会」を開催しました。ここ数日寒い日が続き心配しましたが、今回も大勢のお客様にお越し頂き、当寄席もすっかり定着した感があります。
 今回は落語ファンにはお馴染みの噺が並びました。途中お客様がパイプ椅子とともに大音を発して転ばれたり、また演者の方も度々噺で滑ったり、最後にはギッチョのはずの人物の右手が出かかったり、いろいろありましたが、それらに動ぜずお客様は熱心に聴き入ってはりました。
 有り難いこと。打ち上げのロータスさんアジア料理の香辛料がまだ体の中から漂い出ているのを感じつつ、次は私も絶対に出る!と。都若さん、鳴り物のお手伝いありがとうございました。>

  

     

           

◇第59回「らくてん寄席」                (平成30年10月20日)

◇日 時  平成30年10月20日(土) 午後1時30分開演 (午後1時開場)
◇場 所  西成区老人福祉センター 1階大広間          
◇入場料  無料
◇番 組  一山亭南坊「酒の粕」/  唐亭一寸風「代書」/ らくてん亭水車「ちりとてちん」/
五月家安庵「阿弥陀池」/ 天満家哲ちり「抜け雀」
(鳴り物:猪名川亭青波ほか)

<午後から気持ちの良いよいお天気となり、今回も大勢のお客様にお越しいただきました。
 水車は、8年ぶりに「ちりとてちん」を演じました。意外に早く思い出した慢心か、年甲斐もなく前日夜遅くまではしゃいだ祟りか、前半はさんざん噛みまくり、後半何とか盛り返したようですが、やはり打ち上げのビールは苦かったとのこと。
 後の安庵さん、トリの哲ちりの熱演に援けられた第59回でした。>

    

 

◇第90回「西成寄席」                 (平成30年8月31日)

  •  と き   平成30年8月31日(金) 午後6時30分開演 (45分前開場)
  • ところ   西成区民センター 2階会議室 
  • 入場料
    1,300円(65歳以上・身体障がい者手帳等をお持ちの方は800円)
  • 番 組
    「子ほめ」    笑福亭大智
    「書割盗人」   笑福亭呂竹
    「兵庫船」    桂 春若
    <仲入り>
    「千早振る」    桂 よね吉

    「蜆売り」     桂 福団治
    残暑厳しすぎるなかでの開催でしたが、今回も大勢のお客様にお越しいただきました。年4回の開催で23年目が半分過ぎたことになります。
     18年前の8月の第18回に前座で出ていただいた今回出演8回目のよね吉師匠は、この間に体重50キロ台から80キロ台へと貫録をつけられ、すでにお弟子さんもおられる中堅どころ。独特のハイテンションの「千早振る」でトリの前を盛り上げていただきました。
     打って変わって物静かな語り口で始まった福団治師匠の「蜆売り」は、お客様を凍てつく寒さの真冬にいざない、終わるころにはお客様全員が遠ざかる子どもの姿、売り声、吹雪舞う川筋の道を本当に体感していたのではと思えるほどの雰囲気になりました。「お客さんがよっかった」というのが福団治師匠の感想。実は、福団治師匠も、その前の方々も今日は高座が暑くてたまらんかったとのことですが。
     第1回にトリをとっていただき、お客様の質がよろしくないとご機嫌斜めだった故・5代目桂文枝師匠が、節目の第20回、第30回と出て頂くたびにお客様の質が良くなった、水準が上がったと後の打ち上げで誠に上機嫌でおっしゃっていたのが思い出される-と自慢げに語られた春若師匠(これも打ち上げでの話)。まだまだよろしくお願いします。>

◇第58回「らくてん寄席」                (平成30年7月21日)

第58回
◇日 時  平成30年7月21日(土) 午後1時30分開演 (午後1時開場)
◇場 所  西成区老人福祉センター 1階大広間
          大阪市西成区梅南1-4-27(地下鉄「花園町」駅西へ200m)
            ☎06-6654-2951
◇入場料  無料
◇番 組  一山亭南坊「アイザックとサーシャ」/  天満家哲ちり「壷算」/  唐亭一寸風「皿屋敷」/ 四笑亭〇丸「時うどん」/  らくてん亭水車「はてなの茶碗」
(鳴り物:猪名川亭青波ほか)

<連日の異常な猛暑の中にもかかわらず、今回も大勢のお客様にお越しいただきました。
 3年ぶりに出演された〇丸さんから、お客様の反応が随分よくなっているとの感想をいただきました。これだけの回数を重ね、たしかに落語好きの常連さん、それも男性のお客様でよく笑っていただける方の数が増えてきたように思います。
 今回は、南坊の小噺集からはじまる全体の番組構成もバランスがとれていた。さすがうどんを啜る仕草だけでも笑いをとれる〇丸さんにも援けられ(楽屋からスリッパをはいて出るもんではないですが?!)、トリの水車の長いネタでもお客様の集中が最後まで持続し、そこそこに受けていました。水車は、途中3分の1くらいのところから足がつり出し、痛みを忘れるため一層ネタに集中したことも稽古不足を補ったかもしれません。オチでドーっと笑いが来たときだけは完全に痛みが消えたとのこと。そのあと暫く立ち上がれませんでしたが…。
 お客様に恵まれ、次回に向けて、一同一層稽古に励みます。>
    

◇第21回「らくてん西寄席」              (平成30年8月4日)

  • と き   平成30年8月4日(土) 午後1時30分開演
  • ところ   西区老人福祉センター
  • 入場料  無料
  • 番 組  五月家晴太郎「おじんタクシー」(桂三枝・作)/ 唐亭一寸風「青菜」/ 天満家哲ちり「竹の水仙」/    隣乃玄関「月に群雲」(小佐田定雄・作)/ らくてん亭水車「はてなの茶碗」
    (鳴り物:らくてん亭さくら、ほか)
             

◇口上(第89回「西成寄席」)

 お運びありがとうございます。

 ゴールデンウィークというのが、今年も四月末から今月初めにかけてございまして、なかには九連休という方もあったのだそうです。

「ゴールデン〇〇〇」というネーミングが、最近では何かちょっと古風に感じられますね。今「ゴールデン」と聞いて頭に浮かぶのは、GW以外では、①テレビの時間帯、②犬、③カレー、あとは「女々しくて」という一曲だけで四年連続紅白歌合戦に出場したバンド=ゴールデンボンバーくらいでしょうか?

 そこで、悪い癖ですが、昼休みにインターネットで「ゴールデン」を検索すると、「皆様酒場昭和ゴールデン」というのが見つかり、さっそく仕事帰りに一人で行ってきました。連休明け、五月七日のことです。

 場所は大阪駅前第4ビルのB1。「出来過ぎやろ」と突っ込みを入れたくなるほどの店名と場所のマッチ。十九時半という一番混む時間とはいえ、店はほぼ満席。二~三分待って案内されたのは五~六人用の立飲みテーブルの一角で、すかさず生ビールとキズシと山芋とろろチーズ焼きを注文。生ビールはなんと一九〇円です。

 店内は連休が終わるのを待ちかねていたかのような、仕事帰りの男女であふれかえっています。テキパキと動く店員さんはそろいのTシャツで、背中には今は亡き植木等の似顔絵と「ちょいと一杯のつもりで呑んで・・・」という例のフレーズがプリントされています。店員さん、生まれてなかったでしょうね。

 三〇分ほど居て、ビールをおかわりして,〆て一`二二〇円。つまみはどちらも美味しかった。実は途中の電車の中で間違いなさそうなメニューをググってました。失敗を恐れる自分が情けない。次回は冒険します。

 良い店でした。でも、「酒のあて」はやっぱり「天友=てんとも」(岸里交差点の南東角)が断然うまいです。                     ( 山 )